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   ビールと炭酸


梅雨明けの前兆か、雷が鳴り、夕立が多くなったようである。 これから本格的な夏がやってくる。
またビールの美味しい季節だ。

先日タイに行ってきたが、タイは年中暑く、ビールはいつも適期である。
タイのビールはシンハー(Singha)が好みである。タイにはチャーン(Chang)というビールがあり、白い像のラベルが目立ち、タイ国内では売上No.1であるが、シンハーのほうがしっかりとした、いわゆるキレがあり、あらゆる料理にあう。 こちらは2000、2001年アメリカのビールコンテストで金賞を受賞しているようで、以外にアメリカ人もけっこう味がわかる様である。 但しアメリカのビールはどれを飲んでも水っぽく美味しく感じられないのは、個人的好みを抜きにしていえる。価格は缶で30バーツ(¥90)。 カンボジアではアンコール(Angkor)のみであまり旨くはない。$1で高い。 ヴェトナムは333という銘柄が旨い。これも$1と高い。
総合して、日本のビールを含め、私は「マズハビール」統一銘柄となっている。 何処へ行っても、先ずはビールを注文するので、「マズハビール」お願いとなるのである。
その後は、日本であれば、焼酎となるのである。 なんといってもこの暑い時期は「マズハビール」がなければ始まらない。


アサヒビールを飲みながら、ふとテレビに目をやると、洞爺湖サミットのニュース。
2050までCOの削減を50%にする数値目標は明記されなっかた。 理由はインド等の信仰国側は今までCOをふんだんに撒き散らした先進国の責任を皮肉をこめて批判し、先ずは先進国がそくせんして実行し、その経過を見てから決めるという事になったようである。 なるほど一理あるわいと妙にうなずいてしまう。
グイっとビールをあおぎ、泡を眺めていると、ふと疑問が湧き出した。 「ビールの泡は炭酸ガスだよな。してみるとこのガスもこうしている間に空気中にばら撒かれているのであるよな。 ということは炭酸を使用している飲み物はビールに関わらず規制の対象にしなくてはならないということか。 会社がことしの経費削減は1割削減と方針を決定したら、なんでも1割の削減を実行してゆかなければならないのであるから、この世界の目標は同様に考えられるわけだよね。」 50%削減されたビールはどんなもんかと想像に難くない。 飲み残しの気の抜けたビール程まずいものはないことは、呑べいなら一度は経験してしているはず。 もしそうなったら、夏の暑い中、マズハビールは一挙に渇きと、涼しさを呼び起こすあの爽快感と炭酸の鼻に抜ける醍醐味はどうなるのだろうか。 だいたい、夏のビールジョッキをあげて乾杯をやる楽しさはどうなるのだろうか。

しかし、安心されたし。 誰もこのビールのCOに気がついている人はいないようである。  EU諸国はなんといってもビール大国であるからね。 きっと分かっていてもその問題はごく些細な事で重大ではないということであろうし、絶対口には出さぬであろうからご安心あれ、ご同輩!
それが人間というものよ。もしそうなったら、喜ぶのは、禁酒のムスリム国家であろうね。


ビールの歴史は、遠くメソポタミヤ文明に発明され、大麦を使い作られた。
BC3000年頃にエジプトにビール製法が伝わり、爾来人類はこの大発明のお陰で人生を豊かに過ごすようになったのであるが、ではいったいどのくらいの量が飲まれたのであろうか。

2004年の世界のビール総生産は1億5475万klに上っており、大瓶換算で、2433億本だそうであり、それがどの位の規模かめまいするほどの量で想像も出来ないが、この数はCOの滞留年数の何十年前から続いたとしていたら、そのCOの量もけして無視できぬ数字になるのでなかろうか。 まして、その他の炭酸飲料を加えればいったいどの位のCOが空中に散ったのであろうか。

てなことを考えると、恐ろしくなる。

どうぞ、炭酸飲料まで規制が及ばない事を、ビール愛好家はもとより呑んべいは願っているのですよ。
ね〜、ご同輩。



   今日も暑い!マズハビールが旨い!!


会長の独り言(その三十七)
                           閑話休題