何十年ぶりの大雪が200512月から始まった。雪による事故で死者も130人を超えたようでこちらも記録的、昨年までは地球温暖化で暖冬が続いており今季は嘘のようである。北極圏は暖冬で地球規模から擦ると暖冬なのだそうだ。2005年の温暖化の影響は、昆虫の世界に顕著に見られた。従来南に生息していた蝶たちで、マテバシイ(ブナ科の照葉常緑樹)を食草とするムラサキツバメシジミ(シジミチョウ科)、は2004年秋に北上が確認され東京千代田区の北の丸公園に市民権を得た、2005年秋にはナガサキアゲハ(アゲハチョウ科)が東京にまで見られ、ツマグロヒョウモン(タテハチョウ科)にいたっては東京では今や普通種の感があり、都心でも見られた。特にこの蝶はスミレ類を食草としており、その繁殖力はすさまじく、鉢植えのパンジーにまで産卵するものだから、瞬く間に東京の住人になったようである。しかし、今年の大雪、即ち太平洋側は頗る寒さとなり、暖冬の温もりに慣れたところへ、昨年より7・8度低い厳冬と成ったものだから蝶たちもこれにはたまらず幼虫達は凍え死んでしまったのが観察された。恐らく今年は、前年の子孫は、余程の生命力のある者か、運の良い者しか残らぬのではないか。正に進化論を実感するところである。自然が行った調整の様な物であろうか。
それにつけても、近年新しい病原菌(SARS)が脅威となっており、これも又地球温暖化による暖冬による新しいウィルスの誕生となっているとしたら、今年の厳寒がこれを絶滅させてくれれば良いのになどと思っているのだが、東京やニュウヨーク、EUの一部の話だけではそうも旨くゆかないか??
いずれにしても、温暖化にしても、SARSにしても全て人為的と思うべきで、文明の発達がもたらした結果である事を、もっと謙虚に反省し、もっと自然界の変化に目を向けるべきと思うのである。この度の蝶の北上は、氷山の一角かもしれないが、地球が一つの生命体―ガイヤ―とすると自然の人類に対する警鐘と見るより、地球そのものの病気に犯された悲鳴と感じるのである。

さて、その処方箋は?????

  会長の独り言(その四)
                            閑話休題 

                

 

 






























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